こんにちは、てるきちです。
近年、世の中の変化はますます早くなってきました。「今日」正解だったことが、「明日」には通用しなくなってきています。
パーソナルコンピューターの父である
アメリカの計算機科学者のアラン・ケイは
「未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ」と、述べました。
ボクはこの言葉が大好きです。
これからは、自分がやりたいことを見極め、それを実現していく力が、より求められています。
そこで今回の記事では、いまビジネスで注目されている「スペキュラティブデザイン」についてご紹介していきます。
記事を読み終わった後は、自分の想いをカタチにするためのヒントが見つかるはずです。
最初にポイントを述べます。
- 「スペキュラティブデザイン」とは、個人として実現したい未来を描き、そこから逆算してプロダクトをつくること
- 自分の想いをカタチにする「見立て力」を磨くには、①ロールプレイング法 ②因数分解 ③フォーカス法を普段の生活で意識することが大切
では、早速みていきましょう!
スペキュラティブデザインとは?
「スペキュラティブ」とは、日本語で
「思索する・推測する」という意味です。
スペキュラティブデザインとは、「未来の問題を提起していく」考え方です。
「未来について考えるきっかけを提供する」ことを目的としています。
将来について私たちが考えるとき
「どうなるか」と受動的な姿勢ではなく、
「どうしたいか」という能動的な姿勢が大切です。
そういった時、スペキュラティブデザインが役立ちます。
では、スペキュラティブデザインの理解をより深めるために、事例とともにみていきましょう。
スペキュラティブデザインの代表的な事例 Soylent
スペキュラティブデザインを理解するためにSoylentという会社を事例にご紹介します。
Soylentは、「生存に必要な栄養素がすべて含まれ、従来の食事が含まれる」をコンセプトに掲げた粉末状の完全栄養食を製造するスタートアップ企業です。
参考>>
Soylent Shake Sampler Pack | Complete Nutrition in Every Bottle
創業者のロブ・ラインハート氏は、「未来の食事というのは、健康を維持するための必須の食事と味を楽しむためのレジャーな食事に分かれるだろう」と述べました。
このSoylentの事例は、スペキュラティブデザインを理解するうえで参考になります。
数十年後に起こる可能性がある食料飢饉の問題が世界中で注目されはじめていますが、「いますぐに」解決しなければならない緊急の問題ではありません。
ポイントは、あくまで創業者ロブ氏が
個人としての実現したい未来を描き、
そこから逆算し、商品をつくっている点です。
そして大切なことは、食事に対する問題提起をし、プロダクトにすることでさまざまな議論が起こること。その結果、イノベーションに繋がるアクションが起きることです。
よくニュース番組なので、コメンテーターたちが世の中の批判ばかりしている光景を目にしますが、それだけでは世の中はピクリとも動きません。
どういった世の中にしたいのか、誰もが視覚的に、もしくは五感を通じて確認できるものでないと、なにも前進せず同じことの繰り返しだと僕は考えます。
そういった意味でも、手触り感のあるスペキュラティブデザインは、イノベーションを起こすきっかけとなる大事な手法だと言えます。
「見立てる力」の磨きかたとは?
では、スペキュラティブデザインの力をつけていくにはどうしたらいいでしょうか。
ここで大切になるのが、「見立てる力」です。
自分の想いをカタチにする「見立てる力」
を高めることにより、やりたいことを実現していく力が磨かれます。
では、ここから見立てる力の磨き方をご紹介していきます。
【方法①】ロールプレイング法
一つ目は、「ロールプレイング法」です。
「ロールプレイング法」を理解する上でわかりやすいのが、“Nail Clipper Air(爪切りエア)”という動画です。
これは、「どこでもある爪切り」をまるで
AppleのMacBookAirのCMのように紹介しています。
参考動画>>
おもしろいですよね!
考え方のヒントとして、「あのひとだったらどんなアイディアにするだろう」「あの企業CMだったらどう表現するだろう」など、ロールモデルを見つけていきます。
妄想を膨らませていくことによって、
引き出しの量が増えていくのです。
ロールプレイング法のいいところは「いいところ見つける力が磨かれる」ことです。
「この人の〇〇な部分って素敵だな」、「この広告のここが好き」などインプットを前提に、世界と向き合えます。そして、自分の視野が広がっていくのです。
【方法②】因数分解法
二つ目は「因数分解法」です。
ジャームズ・ヤングは著書『アイデアの作り方』のなかで「アイデアとは、既存の要素新しい組み合わせ以外何ものでもない」と、述べています。
要素が具体的であればあるほど、新しい組み合わせによって、アイディアは磨かれます。
そこで大切になるのが、因数分解です。
日ごろからさまざまなコトに対して因数分解することをおススメします。
たとえば、「新しい傘をデザインする」とします。
仮に傘を因数分解していくと、
②鉄の「軸」の部分
③雨をよける「膜」の部分
と、3つに分けます。
このなかで、①傘を手で持つ「柄」の部分をまったく新しい他の何かに変えるだけで新しい傘になります。
これは未来を描くときも同じプロセスです。
漠然と考えるのではなく、自分はどこに問題点があると考えるのか何を変えれば新しくなるのか具体的に考えていくことで、次のアクションにつながります。
【方法③】フォーカス法
三つ目は、「フォーカス法」です。
ひとつことが気になると、そのことばかり気になった経験ってありませんか。
たとえば、僕の場合「新しいバッグが欲しいな」と思ったとき、世の中の人たちはどんなバッグを使っているのだろうと気になって、雑誌やネットで調べたり、通勤の時間に、ふとすれ違う人々の様子を観察したりしています。
ポイントは、脳に特定のミッションを与えておくと、あらゆる情報の中から、脳がミッションに関連した情報だけを選んで、教えてくれること。
試しに、「赤色」というテーマでアンテナを張ってまちの中を歩いてみてください。
「こんなところにも赤があるんだ」と、新しい発見があると思います。
新しいことを見立てるときには、テーマを選定し、あらゆることをインプットとしようと「フォーカス」することが、見立て力を磨くうえで大切です。
まとめ
いかがでしたか。
「スペキュラティブデザイン」にはじまり、上記でご紹介した「見立てる力」を
日ごろから意識することによって「創造力」と「スピード」は磨かれます。
一朝一夕でできることではありませんが、
毎日の意識の違いで、人生は変わってきます。
自分の未来は自分でつくっていく時代です。
「見立てる力」を身につけ、自分が実現したいことを、ドンドン表現していきましょう。
今回の記事が少しでも参考なることを願っております。
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最後までお読みいただきありがとうございました^^