こんにちは、てるきちです。
多くの人に愛されているスターバックス。(以下、スタバ)
ボクも大好きです!
スタバはユニークな会社で
テレビCMや値下げを一切していません。
では、どうしてここまで人気になったのか気になりますよね。
スタバの事例からは、ブランディングや価格競争について多くのことを学べます。
今回は著書
『スターバックスは
なぜ値下げもテレビCMもしないのに
強いブランドでいられるのか?』を参考に、
強いブランディングの作り方をについてご紹介していきます。
この記事がオススメな人は、
- ブランディングに興味がある
- マーケティングに興味がある
- 新規事業に携わっている
- サービス業に携わっている
- スタバが大好き
では、早速みていきましょう。
記事の信ぴょう性
著者であるジョン・ムーアさんは
スタバで8年間マーケティングプログラムの
作成と実行に携わっていました。
まさに、スタバのブランディングについて中心的な方です。
現在は、企業のコンサルティングをされています。
「他にないもの」を提供したスタバ
スタバが創業された当時、
米国のコーヒーは、正直おいしいとは言えないものだったそうです。
美味しくない「どこにでもあるコーヒー」を
スタバは「他にはないもの」に変えていきました。
コーヒー豆の品質や焙煎を追求し、
「スペシャルコーヒー」として
コーヒーを楽しむ体験をお客さんに提供したのです。
いまも変わらず、スタバのコーヒーは美味しいですよね。
「他にはないもの」にすることによって、
ブランド・ロイヤリティ*が生まれ、
お客さんは離れなくなります。
お客さんの興味があるのは、ブランドではなく「カテゴリー」
本書では、
「お客さんが興味を持つのは
新しいブランドではなく、新しいカテゴリーである」と述べられています。
カテゴリーとは、たとえば
- コカ・コーラであれば「コーラ」
- グーグルであれば「検索」
- アップルでいえば「スマートフォン」
こういったものです。
分かりにくいので例をあげると、
アップルからiphoneが発売されたときも
「アップル」というブランドよりも、
「iphone」や「スマホ」が、これまでの「ガラケー」とどう違うのかそこに多くの人の関心がありましたよね。
これが「カテゴリーの考え方」です。
人は、ブランドよりも先に「カテゴリー」に興味を持つのが本書の主張です。
スタバが創業した1980~1990年代では、
「スペシャルコーヒー」というのが
まさに新しいカテゴリーでした。
スタバは、
新しいカテゴリーを理解してもらうため、
従来のコーヒーとスペシャルコーヒーの違いを、試飲など含め、徹底的に紹介していきました。
いまでも新作がでると、
よくスタバの店舗では試飲のサービスがありますよね。
こうした積み重ねの結果、
「スペシャルコーヒー」は広く認知され、
スタバというブランドも普及したのです。
ブランド・マネジメントは「評判管理」
「強いブランド」と「弱いブランド」の違いとは
評判がいい人は、誠実で信頼でき、
逆に評判が悪い人は、信頼できません。
スタバは、「強いブランド」と「弱いブランド」についても、人と同じ考え方をしています。
- 強いブランド=評判がよく、誠実なイメージ
- 弱いブランド=イマイチ信用できないイメージ
これはスタバに限った話ではなく、
私たちの日常生活にも多く当てはまります。
たとえば、
いま流行っているメルカリで
同じ商品が同じ値段で売られていたら、
評判が高い人から購入しようと思うのが自然ですよね。
結局いい評判とは、約束したことを
つねに実行し続けることでしかつくられません。それが強いブランドになっていきます。
「ブランド資産」と「ブランド負債」のチェックで活動を判断
スタバは、「ブランド・マネジメント=評判管理」と考えています。
意図的なブランドづくりはせず、
おいしいコーヒーの理解を得るため、
情熱をもってひたすら取り組み続けることで、強いブランドを生み出してきました。
面白いのは、
ある活動を行うべきか否かを判断する際、
その活動が「ブランド資産*」か「ブランド負債*」かをチェックして決めるそうです。
*詳細は図の後に紹介しています
下図の4つの項目をチェックし、どちらなのかを判断し決めていきます。
- 3つ以上「〇」なら、
ブランド資産でスタバに相応しい活動
(スタバの評判を高める活動) - 「✕」が2つ以上なら、
ブランド負債となり相応しくない活動
(スタバの評価下げる活動)
なぜスタバは広告を出さないのか
スタバはほとんど広告を出しません。
たしかに、テレビCMなど見たことがないですよね。
どうしてでしょうか?
なぜなら、スタバでは
店舗でのスターバックスでの体験そのものが
マーケティング活動だと考えています。
たとえば、
- 白いカップで出されるコーヒー
- スタッフとのコミュニケーション
- 店の雰囲気
- コーヒーの香り など
これらひとつひとつがマーケティング活動だと考えています。
スタバの昔は、
フラペチーノのCMをやったようですが
効果が出ず、すぐに中止しました。
テレビCMに効果がないとわかってからは
試飲などお客さんとの交流を深め、売り上げを伸ばしていきました。
そうしているうちに、
「口コミこそが最大の広告」であると気付いたようです。
たしかに、
広告で紹介されている商品よりも
知人から紹介された商品の方が、
信ぴょう性もあるので、購入しやすくなりますよね。
こういった経緯があり、
スタバはお客さんの体験を生み出すことが
一番のマーケティングであると考え、広告宣伝をしなくなりました。
なぜスタバは値下げしないのか
スタバって値引きのイメージがないですが、
かつてスタバは「お客様感謝デー」で
20%オフの値引きを行っていました。
記録的な売り上げを叩き出しましたが、
一方でトラブルも多かったようです。
1つ目のトラブルは、お客さんが
スタバは「値引きをする」と認識したこと。
感謝祭前の数週間は、売上が激減しました。
値下げするとわかっていたら、その時に買おうと思ってしまいますよね。
2つ目のトラブルは、
供給が追い付かず、現場は大混乱。
商品を提供できず、「機会損失」が多くなりました。
結果的に
「スペシャルコーヒー」を提供できず、
お客さんの信頼を失ってしまった経験があったようです。
それからスタバは、値下げすることをやめました。
まとめ
スタバの事例から、
誠実にお客さんに接し続けた結果が、
強いブランドになることがわかります。
また著書の中で、スタバは
「最高になれば、最大になる」と信じ、
最高のコーヒー企業を目指してきたと、語っています。
多くの企業が売上や規模などしか考えず
最大になろうとするから、
企業のミッションを見失ってしまうのです。
企業としても個人としても、
スタバの事例は、
強いブランドをつくるうえで
本当に大切なことはなんなのか
改めて考えるきっかけを与えてくれたと思います。
今回の記事が少しでも参考になったことを願っております。
もっと詳しく知りたい方は、
ぜひ著書を読んでみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました^^
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